ストックイラストはアート向きでは無いです
(2021年5月1更新)
使用用途からいって素材向き
求められるのは使いやすさ
ストックイラスト は広告物やpcサイトなどの説明や挿絵的に使われることがほとんどです。
説明図としてのイラストなら本当に素材ですし、挿絵なら主役の文字を引き立てる、脇役や賑やかせ的なポジションとなります。
アートとして何かを表現するのとは使用目的が全く違ってきます。
壁に飾る目的でストックイラストをダウンロードする人はほとんどいないということです。
アート系が全く売れないとは限らない
素材といっても使用用途は様々なので、イラストのタッチも使用目的にあったものが求められます。
おしゃれな物や、高級な物を扱うパンフレットやPOPなどの挿絵が、いわゆるベタなタッチのイラストだと全体の雰囲気を壊してしまうかもしれません。
そういった意味では、アート感のあるスタイリッシュなイラストも必要ではあります。
なのでアート感がありながらも素材としても好まれるタッチを作成し1つのタッチに特化して大量にイラストを登録すれば、それなりのダウンロードもあるかもしれません。
- 普通のイラスト → 需要があれば売れる
- 少しアートっぽくてスタイリッシュ → 多くの人が好む感じであれば需要が出てくるので売れる
- アートっぽくクセが強い → たぶんほとんど売れない(もし単発で売れても何度もダウンロードはされにくい)
- 抽象的なアート → 売れにくい(背景素材とかにできるなら需要が出るかも)
何をアートと呼ぶか
何をアートと呼ぶかはグレーゾーンのところも多々あります。
きれいな花のイラストを壁に飾ることはありますよね。この場合はアートとして扱っています。
でも、こういったものは広告物の挿絵にも使うこともあります。この場合は素材として扱っています。
自分の好きなイラストを描いてサイトに登録することは自由です。
とはいえ、本当に抽象的な絵画のようなイラストは滅多に売れません。ただ売れることとイラストの作品としての値打ちとは全く別物です。
ストックイラストで売れるのが一番の目的なら、そういった作品は向いていないということです。
アート系のサイトもある
一般的にストックイラストは購入金額の単価が安く、中には無料のものもあります。
なので、例え売れてもクリエイターの方に入る金額も本当に安いです。
有料サイトで購入金額だけを見て、もらえる金額もそれぐらいに考えていると本当にがっかりします。
サイトや購入条件によりますが、大まかには1ダウンロード3円 とか 20円とか、それぐらいのイメージです。
でも、中には高額のサイトもあります。
○アフロフォトエージェンシー
ストック型ではありますがイラストのクオリティーが高いです。
それだけに金額もそれなりです。購入金額が何千円ではなく、何万円の世界になります。
登録の審査も厳しくなります。イラストは審査を受けるために50点以上提出する必要があります。
クオリティの高いものを描きたい、安くは売りたくないならおすすめです。
同じ系列で価格帯の安い、イメージマートというサイトもあります。
○イメージナビ
イラストのクオリティーは混在してると思います。一般的なストックイラストよりは価格設定は高めですが商業用イラストとはいえ絵画的なものもたくさんあり、イラストのイメージに分けてブランド化されています。
一般的なストックイラストサイトより、アート寄りといえると思います。
売れるハードルは上がります
こちらで紹介したサイトはアート寄りで、イラストを描く人にはやりがいがあるし、金額の話からしても、こちらの方が遥かにおトクな感じがします。
ただ、需要という意味ではお値打ち価格の商業用イラストの方が世間で必要とされる頻度がはるかに高いです。
そういった意味では一般的なストックイラストサイトより売れるハードルはかなり高くなります。
作品の質云々ではなく、普段着はコンスタントに売れても、ドレスは滅多に売れないというような意味です。
【余談ですが・・・】
私自身の話ですが、ストックイラストを始めるにあたって、最初、イメージナビさんの審査を受けたくて一年ぐらいかけて30点イラストを描きました。(その時の審査基準が確か30点以上だったからです。今は点数の制限がなくなっていると思います。)審査は無事通過しました。
それから数年間、少しずつイラストも増えて現在が64点ですが、売れたのはたったの1回です。
その時は売れたことと4,000円ぐらいの収入になったので大変嬉しかったのですが、数年間で1回なので、滅んど売れなかったということです。
それからPIXTAさんなどにも違ったタイプのイラストを登録し始めました。
こちらは最初の一年ぐらいはほとんど売れなかったと思います。
それから売り上げが上がったり下がったりしながら徐々に伸びていって、今では少ないですがコンスタントに売れるようになりました。
月何千円ではなく何万円の前半のイメージです。現状2,600点ぐらいのイラストを登録しています。
イラストのタイプが違うので1枚描くのにかかる労力と時間が違うので、比べ難いのですが
これはあくまで私の場合ですが、これくらいの違いがありました。
ただ、高額なサイトでも、もっと売れてる人もいると思うので一概にはいえませんし、あくまで好きなものを楽しみながら作っていきたい人には、そちらが向いていると思います。
アート作品を販売したいなら
レンタルアートという方法もある
本当にガチのアート作品を描きたいならレンタルアートのアーティストになる方法もあります。
これは本当に壁に飾る観賞用のアートを、個人や企業が月々いくらとかでレンタルする仕組みなので、ストックイラストとは使用目的が全く違います。
イラストレーターというより画家に近い感じになります。
アーティストとしてイラストを描いていきたいならこちらがお勧めです。
⬇【無料】アーティスト登録募集(絵画レンタルサービス)
ネットショップ
自由に自分の作品を売るならネットショップを運営するという方法もあります。
自分でサイトを作る方法もありますがBASEやSTORESなど、登録してネットショップを運営できるサイトもたくさんあります。
物販となると手間も大変ですが、私はEtsyというサイトでダウンロードのみでイラストを売ったりしたことがあります。
ダウンロードのみが可能なサイトならストックイラストのような形式になるので手間は軽減されるし自分の作品だけを売るshopなので自由度も上がると思います。
まとめ
ストックイラストに限らずイラストを描くことに決まりはありません。
自由に描けばいいし、好きで絵を描くことに対して、これはアートだとか、これは素材だとか考える必要もないかもしれません。
もちろん売り方も自由です。
ただ何か目的があって早くたどり着きたいなら、
何を描きたいか、その目的は何か、それにはどうすれば良いかなどロジカルに考えて最良の選択をしていく方が近道になるかと思います。
ちなみに私の場合は、こんな風に考えてきました。
イラストを描くのが好きだ →
イラストを描いて生活がしたい →
試しにストックイラストをやってみよう →
なかなか売れないなあ →
登録サイトを増やしてストックイラストで売れることを考えたイラストを描こう →
少しずつ売れてきたなあ →
もっと続けて、ある程度の安定収入ができれば、もっとアート系のイラストを描く時間ができるかも(今ココ) →
好きなイラストを描いて有意義な生活(GOOL!)
そんな感じです。まだまだ道半ばですが・・・
この記事を読んでいる方はイラストを描いている方が多いと思いますが、何か方向性などの参考になれば幸いです!